カワガラス(Cinclus pallasii)は、スズメ目の常識を覆す非常に魅力的な鳥です。多くのスズメ目が森や草原に生息するのに対し、カワガラスは山あいの急流や川辺での生活に特化しています。カワガラス科の一種として、世界でも数少ない「水中を歩いて」水生無脊椎動物を捕食する能力を進化させた鳥です。ヒマラヤ、日本、ロシア極東などアジア各地に分布し、河川環境のスペシャリストとして知られています。清浄で酸素が豊富、かつ流れの速い水を必要とするため、その存在は水質の指標ともされます。活発な動き、絶え間ない上下運動、そして他の鳥なら危険な環境で生き抜く姿は、バードウォッチャーを魅了してやみません。カワガラスを理解することは、冷たく激しい淡水生態系で生き残るための高度な進化を知ることにつながります。